子どもがお昼寝をしている間の、ほんのひととき。 温かい飲み物をいれる時間が、自分の心を取り戻す大切な時間になることはありませんか? 慌ただしい日々の中で、あえて選びたい“やさしさのある一杯”。 そんな時間に寄り添ってくれるのが、「やぶきた」で作られた和紅茶です。
「やぶきた」といえば緑茶の品種として有名ですが、じつは紅茶としても優れた特徴を持っており、日本各地で“和紅茶”として親しまれています。 今回は、そんな「やぶきた和紅茶」の魅力や味の特徴、楽しみ方、私自身の体験を交えながらご紹介します。
やぶきたとは?|日本茶を代表する品種の基本情報
日本茶の7割を占める、スタンダードな茶葉
「やぶきた」は、日本で最も広く栽培されているお茶の品種で、全国の茶畑の約7割を占めるとも言われています。 1930年代に静岡県で選抜され、寒さや病気に強く、安定しておいしいお茶ができることから全国に広まりました。
その味わいは、すっきりとした渋みと旨みのバランスがよく、日本茶らしい「爽やかさ」が特徴です。 この「やぶきた」が、紅茶として加工されたものが「やぶきた和紅茶」になります。
なぜ紅茶に?発酵がもたらす味と香りの変化
本来、緑茶と紅茶の違いは「製法」にあります。 緑茶は茶葉を発酵させずにつくるのに対して、紅茶は酸化発酵させることで独特の風味と香りを引き出します。 「やぶきた」を紅茶用に発酵させると、その繊細な渋みがまろやかになり、ほんのり甘みを帯びた味わいへと変化するのです。
つまり、「やぶきた和紅茶」は、緑茶と紅茶の“いいとこどり”とも言える存在。 和紅茶初心者にもなじみやすく、日本人の舌にしっくりくるやさしい風味が魅力です。
高梁紅茶との出会い|やぶきた和紅茶のやさしさに気づいた瞬間
私が「やぶきた和紅茶」と本格的に向き合うきっかけになったのは、岡山県高梁市で生産されている「高梁紅茶」との出会いでした。
もともと、紅茶よりも珈琲派だった私は、生豆を取り寄せて自家焙煎するほどの珈琲好き。 紅茶にはあまり興味がなかったのですが、地元の方にすすめられて飲んでみた高梁紅茶のやさしさに驚きました。
「あれ、紅茶ってこんなにやわらかくて、甘い香りがするものだったっけ?」 まるで緑茶のような落ち着きと、紅茶のような深みをあわせ持ったその一杯に、心がふっとほぐれるのを感じたのです。
それ以来、午後のほんの10分、「和紅茶をいれる時間」が、わたしの癒しの習慣になりました。
やぶきた和紅茶の味と香り|ストレートでこそ味わいたい魅力
味わいの特徴
- 渋みがほとんどなく、やさしい甘みが広がる
- 口当たりが軽やかで、飲みやすい
- 緑茶由来の爽やかさがほのかに残る
香りの特徴
和紅茶ならではの香りは、ナチュラルで繊細。 やぶきたの場合は、緑茶らしい青みがほんのり残りつつ、紅茶特有の華やかさも感じられます。 とくに、淹れたての蒸気からふわっと立ち上がる香りは、心をすっと静めてくれるような優しさがあります。
おすすめの飲み方
- ストレートでそのまま味わうのがベスト
- 食事にもおやつにも合わせやすい
- 90〜95℃のお湯で2〜3分蒸らすのが目安
やぶきた和紅茶が買えるおすすめブランド
初めての方でも安心して選べる、おすすめのやぶきた和紅茶ブランドをご紹介します。
ブランド名 | 地域 | 特徴 |
---|---|---|
高梁紅茶 | 岡山県高梁市 | 標高の高い産地で、やぶきた特有の甘さと香りを引き出す |
村上紅茶 | 新潟県村上市 | 雪国特有の寒暖差で香り高く、すっきりとした後味 |
かわばた園 | 静岡県 | 有機栽培のやぶきたを使用し、軽やかで雑味のない仕上がり |
オンラインショップやふるさと納税の返礼品でも取り扱いがあり、手軽に試せるのも魅力です。
子育て中の暮らしに、やぶきた和紅茶を取り入れてみませんか?
子育て中の毎日は、なかなか自分の時間が取れません。 そんなとき、子どもがお昼寝をしたタイミングに、1杯の紅茶をゆっくり淹れるだけで、ほんの少し「自分」に戻れる気がします。
珈琲だと刺激が強すぎる日や、カフェインが気になるとき。 そんなときに、やさしく寄り添ってくれるのが「やぶきた」の和紅茶です。 カフェインも緩やかで、ミルクも砂糖もいらないから、片付けも簡単。 手間のかからない、やさしい一杯です。
まとめ|「やぶきた和紅茶」は、わたしを癒すもうひとつの選択肢
「やぶきた」と聞くと、まず緑茶を思い浮かべる方が多いかもしれません。 けれど、紅茶として味わう「やぶきた」には、まったく別の表情があります。
私にとって、やぶきた和紅茶は、“家のなかで小さな旅をするような存在”です。 遠くへ行けない日常の中でも、その香りや味わいが、心にゆとりを取り戻してくれる。
ぜひあなたも、「今日はちょっと紅茶の気分かな」と思ったら、和紅茶——なかでも「やぶきた」を試してみてください。 暮らしの中に、そっとやさしい時間が広がるはずです。
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